第44回DG-Lab研究会のお知らせ

皆さま、DG-Lab事務局です。

次回の研究会のお知らせです。
下記の日時にて開催されますので、お気軽にご参加ください。

次回もオンライン(Zoom)での開催となります。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

※はじめて参加を希望される方は、下記の事務局アドレスまでご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。

dglab.chaosmos[あっと]gmail.com( [あっと] を@に置き換えてご使用ください)

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【日時】2022年5月28日(土)14:00-18:30(※13:00からミーティング)

【使用アプリ】Zoom(開催当日、EメールにてURLをお送りいたします)

【参加費】無料

【定員】最大50人

【タイムテーブル】

14:00読書会
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ『アンチ・オイディプス』第二章第三節〜第五節(進行:平田公威)
『アンチ・オイディプス』の企図のひとつは、その表題の通り、「オイディプス化」批判にあります。なかでも、「精神分析の誤謬推理」を告発する第二章「精神分析と家庭主義、神聖家族」は、その批判に最も力が注がれている章でしょう。今回の読書会では、『アンチ・オイディプス』全体における第二章の位置付けを確認しつつ、第三節から第五節を中心的に読むことで、ドゥルーズ=ガタリが「オイディプス化」のどこをどう批判していたのか、明確にしたいと思います。
15:50研究発表1
得能想平「問題としての理念——ドゥルーズのカント解釈を参考にして」
『差異と反復』の理念の議論は、つぎはぎだらけで的を射ていないもののように思われる。ドゥルーズの議論を端的にまとめるのであれば、プラトン的な意味での理念は、それにもとづいて事物が選別される基準を指し、ライプニッツ的な意味での理念は、それによってモナドの観点が定義される思考しうるものを指し、カント的な意味の理念は、理性が不可避の仕方で想定してしまう体系を指す。ドゥルーズは、これらの理念の考え方を、例えばカント自身が否定しているにも関わらず、明らかにまぜこぜにして使用しており、またとりわけ『差異と反復』の第四章においてこの「理念」の考え方を科学一般の形式として提示する際には、たとえどれほどドゥルーズに共感的な研究者にとっても、彼への疑義が頭をもたげてくるように思われてくるものである。本発表では、このような混乱のうちにあるドゥルーズの「理念」についての議論を、彼のカント解釈を手がかりとして整理し、再構成してみたい。
17:10研究発表2
佐々木晃也「ドゥルーズと「思考すること」の問題:スピノザからハイデガーへ」
私の関心は、「思考する=概念を創造する」というドゥルーズのテーゼにある。この等式を理解するための研究方略は大きく二つあると思われ、そのうちの一つが、彼のうちでの「思考すること」の問題の展開を辿ることである。これは「思考学 noologie」と呼ばれるプログラムの一部でもある。本発表では、これについての導入ないしその内容の限定的な提示をおこなう。予定している発表の流れとしては、第一に「思考のイメージ」という問題的領野を概説し、第二「思考すること」の問題展開におけるハイデガーの参照とその意義をスピノザ解釈との関連で説明し、最後に今後の課題と示そうと思っている。
18:30閉会