第38回DG-Lab研究会のお知らせ

皆さま、DG-Lab事務局です。

次回の研究会のお知らせです。
下記の日時にて開催されますので、お気軽にご参加ください。

次回もオンラインでの開催となります。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

※はじめて参加を希望される方は、下記の事務局アドレスまでご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。

dglab.chaosmos[あっと]gmail.com( [あっと] を@に置き換えてご使用ください)

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【日時】2021年5月15日(土)14:00-18:50(※13:00からミーティング)

【使用アプリ】Zoom(開催当日、EメールにてURLをお送りいたします)

【参加費】無料

【定員】最大50人

【タイムテーブル】

14:00読書会
ジル・ドゥルーズ「無人島の原因と理由」(進行:得能想平)
「無人島の原因と理由」は、ドゥルーズのキャリアのはじめに書かれた短い論考ですが、二つの点で興味深いテキストです。まず、ドゥルーズが自身の自然哲学的な発想のうちに芸術を位置づける最初の論考である点。次に、サルトルやハイデガーの影響のもとで書かれたソルボンヌ時代の最初期テクストと、非人間主義につながる初期のモノグラフィを結びつける蝶番となるような論考である点。本読書会では、置かれた文脈を確認しつつ、この「無人島」論の面白さを共有できればと思います。
16:00研究発表1
有馬景一郎「ガタリの『分裂分析的地図作成法』における「四機能素」について」
ガタリの『分裂分析的地図作成法』における「四機能素」の意義とは何か。「主観性の生産」が「美的パラダイムへの移行」に関わるというガタリの主張に着目する。美的パラダイムへの移行とはどのようなことなのか。その内実を示すことにより、われわれは「美とは何か」という普遍性ある問いについて、ガタリの思想を踏まえて新たな視点を提示する。本発表ではまず『カオスモーズ』における、経験的な事例を踏まえて四機能素を定義する。それから「主観性の生産」と美的ものの連関を考察する。その中で、主観性の生産に関わる四機能素の働きにおいて、美的特異性が「永遠回帰」と「相似的(homothétique)」である点を俎上に載せる。最後に、四機能素の内実を検証する。四機能素を「機能」と「変容」という側面から検討し、四機能素の全体を一つの大きな動きとして捉える。
17:30研究発表2
山森裕毅「スキゾ分析と反‐精神医学(仮)」
フェリックス・ガタリが精神分析の批判者であったことはよく知られているが、一方で反‐精神医学運動に対する彼の評価や立ち位置は十分には知られていない。例えば反‐精神医学を牽引したR・D・レインの文章が『アンチ・オイディプス』の重要箇所で引用されるため、ガタリを反‐精神医学に親和的と見なす意見がある。しかし実際には、そのレイン自身はイギリス系の精神分析の訓練を受けた精神科医であり、ガタリの思想とは強く対立する部分もある。この発表では、ガタリの観点(主に『分子革命』)から反‐精神医学への批判点を考察し、それを参照軸として彼の考案したスキゾ分析の効用を掘り下げてみたい。
18:50閉会