ジャック・ラカン『エクリ』刊行50年記念 DG-Lab公開実験「DG-Lac(an)」 開催のおしらせ

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開催趣旨

2016年はジャック・ラカンの大著『エクリ』(1966年)刊行50年に当たる。ドゥルーズとガタリの哲学が、精神分析とりわけ同時代のラカンのそれとの緊張関係のなかで形づくられたことはよく知られている。そこでこの記念すべき年に、現在の研究状況を踏まえ、三者の関係について深く思考しなおし、そこから新たな理論的および実践的な地平を開いていく機会を持つべく、私たちDG-Labは、新進気鋭のラカン研究者を招いて、ラボの公開実験「DG-Lac(an)」を開催する。実験である以上、キレイな成果が帰結することも、不発に終わることも、爆発することもあるだろう。

DG-Lac(an) というマテーム風のタイトルは、安直にもラボの名称であるDG-Labにかけたものだが、いくつかの含意、あるいは「深読み」を期待したものでもある。ドゥルーズとガタリをラカンとハイフンで分離し/繋ぐこと。Lacの音が喚起する欠如のニュアンス――ドゥルーズとガタリに欠けているものとしてのラカン? あるいはその逆? それともそのどちらでもなく? (an) が示唆するように、ドゥルーズは、ガタリは、ラカンは、それぞれ「ひとつ」なのかということ、そして「アンチ」を括弧に括ること。等々。

このような広がりを念頭に次の2つのテーマを掲げる。それぞれのテーマに簡潔な質疑応答の時間を用意した上で、その後、全体討議を行う。フロアを交えた討議で、議論を深めることができればと考えている。

 


第1部「言語‐連鎖」(松本卓也+小倉拓也)

ドゥルーズとガタリとラカンの理論的な交錯にかかわるものとして「言語‐連鎖」というテーマを掲げたい。このタイトルは、それが即座に喚起する言語活動やシニフィアン連鎖はもちろんのこと、さらには言語と他の諸現象との結びつきであったり、切断であったり、混信であったり、広く議論を波及させることを意図している。このテーマのもと、「言語と言語の外」の絡み合いという、古くさく思われるかもしれないが避けては通れないテーマについて、腰を据えて議論することを目指す。ゲストとして松本卓也氏(京都大学)を招き、DG-Labからは小倉拓也(大阪大学)が登壇する。

第2部「政治‐分析」(上尾真道+山森裕毅)

運動、集団、革命など、広い意味で政治や社会にかかわる観点からドゥルーズ、ガタリ、ラカンについて論じるものとして、「政治‐分析」というテーマを掲げたい。これも、「精神分析と政治」であったり、精神分析やスキゾ分析によって現代を分析することであったり、広く議論を展開させていくことを意図している。混迷を極める私たちの時代の、私たちの世界において、「分析」とは何か、何であるべきか。ここではそのポテンシャルとアクチュアリティを実験的に診断することを目指す。ゲストの上尾真道氏(立命館大学)とDG-Labの山森裕毅(日本学術振興会・立教大学)が登壇し、それぞれの観点から「政治‐分析」をめぐって議論を展開する。

 

登壇者の方々の著作

 


日  時:2016年12月3日(土)13:00~17:45

場  所:クロスパル高槻(総合市民交流センター)・第四会議室

   ※JR高槻駅徒歩3分

参加費:無料

定 員:最大50名 ※席に限りがありますのでご了承ください。

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主催:DG-Lab(ドゥルーズ・ガタリ・ラボラトリ)

第6回DG-Lab研究会のお知らせ

皆さま、次回の研究会のおしらせです。下記の日時・場所にて開催されますので、ぜひともご参加いただきますよう、よろしくお願いいたします。(今回は、和室しか予約できませんでした。長時間となるとややつらいかと思われますがご了承ください。)

※今回はじめて参加を希望される方は、下記の事務局アドレスまでご連絡いただくか、下のフォームからお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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〈第6回DG-Lab研究会〉

【日時】2016年11月26日(土)14時~19時(*13時からミーティング)

【場所】長岡京市生涯学習センター、6階・和室 バンビオ1番館内( http://www.bambio-ogbc.jp/access/

【読書会】『襞:ライプニッツとバロック』前回からの続き(担当:山森裕毅or小倉拓也)

【研究発表】福尾匠「ジル・ドゥルーズ『シネマ』における身体論」(仮題)

【参加費】会場費として300円

【定員】20名程度

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第5回DG-Lab研究会のお知らせ

皆さま、次回の研究会のお知らせです。下記の日時・場所にて開催されますので、ぜひともご参加いただきますよう、よろしくお願いいたします。

※今回はじめて参加を希望される方は、下記の事務局アドレスまでご連絡いただくか、下のフォームからお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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〈第5回DG-Lab研究会〉

【日時】2016年9月24日(土)14時~19時(*13時からミーティング)

【場所】長岡京市生涯学習センター、6階・創作室2 バンビオ1番館内(アクセス・ルートマップ http://www.bambio-ogbc.jp/access/

【読書会】『ライプニッツ 襞』:第1部の概略、第2部を中心に(担当:山森裕毅)

【研究発表】得能想平「ドゥルーズにおける差異の概念について」

【参加費】会場費として300円

【定員】20名程度

 

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Copyright 2004 水谷正大 (http://www.isc.meiji.ac.jp/~mizutani/R/differentialeq/lorenz.html より)

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お問い合わせ&参加希望などはこちらからもお知らせいただけます。

マルディネ・シンポジウム「リズム」(於・明治大学)

去る2016年7月31日、明治大学 駿河台キャンパス(アカデミー・コモン 2階A5-6会議室)にて行われたシンポジウム「リズム」に小倉拓也さんが登壇されました。当日のレポートが公開されています。

7月31日レポート:シンポジウム「リズム」(明治大学人文科学研究所総合研究・現象学の異境的展開)

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第4回DG-Lab研究会活動報告

去る2016年7月31日(@長岡京)、第4回DG-Lab研究会が開催されました。今年度はドゥルーズとライプニッツをテーマに、該当著作を読み進めています。今回は、平田公威さんをリーダーに「『意味の論理学』におけるライプニッツの位置」と題した読書会を行いました。また、研究発表パートでは、山森祐毅さんによる「ドゥルーズにおける法と行為の哲学」をご発表いただきました。以下、当日の様子をご報告いたします。

 

【読書会】『意味の論理学』におけるライプニッツの位置(担当:平田公威)

はじめに平田さんによる『意味の論理学』全体の構成についての説明があり、ドゥルーズはライプニッツを肯定的に取り上げつつも、その最善世界説が否定されていることが確認されました。そして、本書全体としてはライプニッツ哲学ではなくストア派が重視されていること、特に第25セリーではライプニッツ哲学が換骨奪胎され、出来事の実践−知が提示されることになると平田さんは述べられました。次いでレジュメに沿って、ライプニッツの理論が重点的に議論される第16セリー、第24セリーの読解が行われました。

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平田公威さん(大阪大学)

当日の議論としては、物理的因果相互作用に生成という語が与えられているのは適切なのか、ライプニッツとホワイトヘッドの関係、篩と抱握(prehension)の議論について、個体が表現する世界および他の個体とともに共可能的に表現される世界と、UmweltおよびWelt、des événementsおよびEvénementとの関係性などが会場から挙がりました。

 

【研究発表】山森裕毅「ドゥルーズにおける法と行為の哲学」

続いて、山森裕毅さんによる「ドゥルーズにおける法と行為の哲学」と題された発表が行われました。山森さんによれば、法というテーマはドゥルーズ哲学にお いて一貫して論じられているものであり、また、彼の哲学の基軸のひとつであると考えられます。そして、ドゥルーズの法論の焦点が「行為」(action) にあることを示すことで、法についてポジティブに語りうる可能性を示すことが目指されます。

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山森裕毅さん

 

まず、山森さんは、『マゾッホとサド』(1967)には後年まで続く法のイメージが提示されているとし、そこからプラトン、カント、精神分析に即した法の理解を引出します。それによると法とは、次のようにまとめられます。

  1. より上位を持たない超越的なもの
  2. 具体的な事態を指し示さない純粋で空虚な形式
  3. その形式性ゆえに形式から逸脱したときしか姿を現さない
  4. それは罪と罰の付与という形で現れる
  5. この罪と罰が道徳の源泉となる

 

 

次いで法の議論は、『スピノザ:実践の哲学』(1981)においてさらに延長され、ドゥルーズは先に述べた超越的な法を批判するとともに、スピノザの自然主義から内在的な法という考えを提示します。それは受動と能動によって構成される身体を基盤に、その力能が最大限発揮されるまで進むことを肯定する倫理であり、これが命令や禁止による行動制限に主眼を置く超越的な法を批判する力をもっていると山森さんは主張されます。

さらにこの議論はカフカへと接続され、機械状インデックス、抽象機械、機械状アジャンスマンという概念装置によって実践=行為として展開されることになることが示唆され、ご発表を終えられました。

 

(小林卓也)

第4回DG-Lab研究会のお知らせ

皆さま、次回の研究会のお知らせです。下記の日時・場所にて開催されますので、ぜひともご参加いただきますよう、よろしくお願いいたします。

※今回はじめて参加を希望される方は、下記の事務局アドレスまでご連絡いただくか、下のフォームからお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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〈第4回DG-Lab研究会〉

【日時】2016年7月30日(土)14時~19時(*13時からミーティング)

【場所】長岡京市生涯学習センター、6階・会議室3 バンビオ1番館内(アクセス・ルートマップ http://www.bambio-ogbc.jp/access/

【読書会】『意味の論理学』におけるライプニッツの位置(担当:平田公威)

  • 第16セリー「存在論的な静的発生」、第17セリー「論理学的な静的発生」(『意味の論理学 上』pp.198-224)
  • 第24セリー「出来事の交流」(『意味の論理学 上』pp.294-307)、第25セリー「一義性」(『意味の論理学 下』pp.9-15)

【研究発表】山森裕毅「ドゥルーズと法」

【参加費】会場費として300円

【定員】20名程度

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お問い合わせ&参加希望などはこちらからもお知らせいただけます。

 

会誌『hyphen(ハイフン)』創刊号発行のおしらせ

皆さま、

このたび、DG-Labでは、当研究会の会誌である『hyphen(ハイフン)』を創刊する運びとなりました。研究会が発足された2015年1月から11月までの年次報告に加え、研究会メンバーを執筆者とする論考・批評・研究ノートが掲載されています。ぜひご覧ください。

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リンク先はpdfファイルとなっています。

著作権は執筆者に属します。引用などの著作権法上認められた場合を除き、無断転載を禁じます。

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『hyphen』(2016)創刊号

表紙・目次

【年次報告】

初めからすでに誰かのものではもはやなく

・・・・・・・・・・・小林卓也

 

【論考・批評・研究ノート】

ドゥルーズにとって「欲望」とは何か――ひとつのシンプルな考え方

・・・・・・・・・・・山森裕毅

ドゥルーズのアメリカ――特異性・姿体・友愛

・・・・・・・・・・・内藤 慧

In (Search of) a Lost Image, Lost In a Stage:伊藤高志『三人の女』

・・・・・・・・・・・福尾 匠

ドゥルーズのカント講義を読む

・・・・・・・・・・・得能想平

ドゥルーズ判例論のスケッチ

・・・・・・・・・・・伊藤幸生

自然主義、問われるべき人間存在――ドゥルーズ自然哲学をめぐる問題圏

・・・・・・・・・・・小林卓也

【報告】

日仏哲学会ワークショップ「ドゥルーズと哲学と先行者たち――リュイエル、 マルディネ、シモンドン」に登壇して 

・・・・・・・・・・・小倉拓也